中小企業診断士の勉強時間は1000時間と言われています。それゆえ、社会保険労務士や行政書士などの他士業と並んで難関資格の1つとなっています。ただ、社会人の方が仕事を両立しながら短時間合格するためには1000時間もかけていられないのではないでしょうか。今回は仕事と両立しながら短時間合格するための効率的な勉強方法もご紹介します。
中小企業診断士の勉強時間の目安は1,000時間
中小企業診断士の勉強時間の目安は1000時間です。これは1次試験と2次試験の両方を合わせた勉強時間です。なぜ1000時間も勉強時間が必要なのかをご説明いたします。
1次試験の勉強時間の目安は600~800時間
1次試験は7科目(企業経営理論、財務会計、運営管理、経営システム、経済学、経営法務、中小企業政策)あります。それぞれの科目に対して100時間程度の勉強時間が必要とされています。7科目あるので700時間かかる計算になります。
中小企業診断士の1次試験はそこまで深く問われることは少ないですが、それぞれの科目の概要の把握や中小企業経営者の方に聞かれた際に説明できる知識レベルが必要であるため、網羅的に勉強しておく必要があります。
1次試験は社会人の方の普段のお仕事と関連性の高い科目については勉強時間を多くとらなくても60点以上とれることも多いため、個人差がある試験でもあります。
2次試験の勉強時間の目安は200時間
2次試験は4科目(人事・労務、マーケティング、運営管理、財務会計)です。それぞれの科目に50時間程度の勉強時間を確保が必要です。
2次試験はストレート合格を目指す場合は、1次試験が合格してから約3か月で合格レベルにまで高めないといけないため、社会人の場合は200時間程度が目安とされています。
短時間合格するための勉強法は?
普段お勤めの方であれば勉強時間の確保に苦労するのではないでしょうか?
私も苦労しましたが、時間を捻出するために仕事から帰った後ではなく、早起きして早朝に勉強するようにしました。早朝勉強により毎日2時間は勉強時間を確保できたため、記憶への定着も良く効率よく勉強することができました。
このように勉強時間の確保には個人の状況に応じた工夫が必要です。
では、短時間勉強するための効率的な勉強方法はどうでしょうか?
今回は私が実際にやっていた1次試験と2次試験の勉強方法についてご紹介します。
ちなみに私は1次試験650時間程度、2次試験150時間程度の勉強時間で合格しました。
1次試験突破の鍵はスタディングをひたすら回す
私は1次試験を2回受験しています。1年目はスタディングで動画をひたすら見て付属の問題を繰り返し解くという方法のみで挑みました。
結果は企業経営理論と経営情報システムのみの科目合格で、他は50点以上60点未満というなんとも悔しい結果になってしまいました。それでも、スタディングを回すだけでここまでの水準に達することができるので、1次試験を短時間かつ低費用で突破するならスタディングが最適解であると感じています。
1回目の受験時は大体250時間くらいの勉強時間でした。
このときの反省点はインプット中心の勉強法だったということです。とにかく動画をひたすら見るという頭をあまり使わない方法で勉強していたため、記憶の定着が曖昧で2択にまで絞った問題でことごとく外してしまいました。
ですので、この反省点を活かして2年目は次に紹介する過去問マスターを取り入れることにしました。
過去問マスターを3周まわす
2年目も同じくスタディングは継続して動画学習をしていましたが、プラス過去問マスター(通称過去マス)を取り入れるようにしました。私は過去マスを3周繰り返し解いて3周目にはすべての科目で90%以上の正解率にまで高めました。とにかく基礎的な問題を落とさないことが診断士試験では重要であると1回目で学んだためです。
診断士試験は毎年超難問と言われるほぼ解けないであろう問題が各科目に数問ずつ出ますが、それは当たればラッキー程度に考えておき、他の良く出てくる頻出問題を確実に正解することが合格への最短ルートです。
過去問マスター3周分とスタディングで2回目受験時の勉強時間は400時間くらいです。併せて1次試験は650時間程度の勉強時間で合格できました。
ただし、1次試験は個人差があります。私は中小企業診断士受験生支援団体のタキプロで15期事務局長を務めており、同期合格者の勉強時間を把握していますが、200時間程度で合格する人もいます。
私が2回目受験時に徹底していた頻出問題を確実に正解することを心がけて勉強すれば200~300時間で合格することも十分可能であると言えます。
2次試験突破の鍵は過去問のみ
2次試験は記述式問題で4事例出題されます。科目は人事・組織、マーケティング、運営管理、財務会計で得意不得意がはっきりと分かれます。
1次試験の自己採点で合格が分かった時点(8月上旬)から2次試験日まで約3か月ですが、初めて2次試験を受験する人も十分間に合いますので安心してください。
私も2次試験は一発合格で、勉強時間は150時間程度です。
2次試験合格の鍵はなんといっても過去問です。
受験予備校等がアップロードしている過去問をダウンロードして過去5年分くらいを解きましょう。1事例80分で且つ採点や見直しなどを含めると1事例に2時間程度かかってしまうため、非常に勉強しにくいのが2次試験の特徴でもあります。
私の場合は過去6年分の過去問を3周程度解きました。そして採点は次に紹介する診断士受験生の神教材「ふぞろいな合格答案」を使います。
ふぞろいな合格答案で採点&高得点キーワードを頭に入れる
ふぞろいな合格答案は配点が公開されていない2次試験の配点目安が分かる有難い教材です。この教材を編集している人はとても大変だと思います。
さて、ふぞろいを使い、過去問の採点をしていきます。最初は全く回答を埋めることができず得点は伸びないと思いますが、ふぞろいをよく読んでみてください。何年分か過去問をすれば高得点になっているフレーズやキーワードがなんとなくわかるようになってくるはずです。これをまとめて覚えていきます。
私の場合はこのキーワードをまとめるのに30時間くらいかかったと思いますが、自分でまとめていくこの過程が2次試験合格に必要なキーポイントであると考えます。
自分なりのフレーズ集を作ると、次に過去問に挑戦したときに自然と出てくるようになります。この感覚は本当に不思議な体験でしたが、今まで何も書けなかったのに2周目にはそれなりの回答が書けるようになり、3周目にはさらにブラッシュアップした回答に仕上げることができます。なので、大体2次試験の勉強時間は100~200時間程度で合格レベルにまで達することができるはずです。
中小企業診断士を短時間合格するには60点取れるレベルまで勉強すること
私の場合は800時間程度の勉強時間で合格しましたが、1000時間必要との情報は概ね正しいと言えます。中には200時間~400時間程度でストレート合格してしまうとんでもない人もいますが、大体の人は労働者なので勤務しながらの勉強時間の確保は難しく、1000時間程度になってしまうのではないでしょうか。
短時間で中小企業診断士試験に合格するためには、すべての科目を60点とれるレベルにまで満遍なく勉強することです。
当たり前のことを言っていますが、とにかく苦手科目を作らないことです。
1次試験2次試験ともに60点以上で良いので、そこまで完璧に仕上げなくても良く、得意なところはほどほどにして得意でない科目に重点を上げて60点に近づけるようにすると合格しやすいと思います。
今回は中小企業診断士試験合格までの勉強時間について私の体験も含めて記載しました。
読者の皆さまの参考になれば幸いです。