中小企業診断士2次試験の勉強法で注意すべきポイント

中小企業診断士2次試験の勉強に取り組んでいる方、自分なりの勉強スタイルや回答の型は確立できたでしょうか?私は2次試験を合格して同期合格者と一緒に受験生支援をしているのですが、同期合格者と勉強方法について話をしていると「ん?」と気づいたことがあったんです。

このことを理解せずに、予備校や先輩診断士、Xなどでアドバイスを受けると合格が難しくなるかもしれません。

今回は、そんな同期合格者と勉強方法について話をしたときに気づいたことをお伝えしたいと思います。

目次

中小企業診断士には2種類のタイプがいる

私が診断士になって、同期合格者や先輩診断士と交流していて日々感じていることは、診断士って2種類のタイプがいるってことです。

その2種類のタイプとは、天才肌タイプ凡人タイプの2種類です。

いうまでもなく私は凡人タイプです。

天才肌タイプってどんな人?

中小企業診断士を取得する人は、結構な確率で高学歴からの上場大手企業の課長さんや部長さんだったり、弁護士さんや税理士さん、社労士さん、弁理士さんなどの士業、会社を経営している社長さんや2代目3代目の跡取りさんだったりします。

彼らの多くは地頭がよく、説明も上手だし、優秀そのもので私から見るとかなり眩しい存在です。

ですので、彼らが受験生支援をしている場合、説明はとても分かりやすいし、目からウロコのような方法を教えてくれるので、すぐにやってみようとモチベーションが上がるのですが、いざやってみるとかなり高度なテクニックを使っていたり、彼らが当たり前にできていることが出来なかったりすることがあります。

私は凡人タイプなので、彼ら天才肌タイプの手法を受験生時代に試してみたことがありますが、自分には体得できずにかなりの時間を消費してしまいました。

受験生も天才肌タイプが多いために、彼らの手法は受け入れやすくXなどで拡散されるわけですが、凡人タイプには基本的に無理なので、合わないなと思ったあなたは凡人タイプなので今すぐその方法をやめて凡人タイプ向けのやり方で頑張りましょう。

ちなみに天才肌タイプは事例Ⅳで70点台後半~80点以上取るバケモノたちです。

凡人タイプの勉強法とは?

私は凡人タイプなのですが、凡人には凡人なりの攻略法や勉強法があるので大丈夫です。

私は大学こそ出ていますが、大手上場企業に入社するわけでもなく、中小企業に就職して幅広い業務を経験してきました。

まあ、よく言えばジェネラリストなのですが、中小企業の経理ってのはなんでも屋さんです。

こういう経歴なので、天才肌タイプの人たちのように充実した社内教育を受けているわけでもないし、TOEICで900点とってるわけでもないし、士業でもない。

どこにでもいる会社員なわけです。

でも、そんな私でも中小企業診断士に合格して人生を大きく変えているわけですから、凡人タイプでも十分に活躍できますし、攻略法はあります。

凡人タイプは戦略が大事

凡人タイプの人は、戦略を立てましょう。

私は経理を長年担当していたので「事例Ⅳが得意でしょ?」ってよく言われますが、中小企業においてファイナンスは全くやらないので、得意ではありません。ただ、苦手意識はありません。

過去問を数年分やった後に、事例Ⅳは得点の幅が広いことに気づきました。

解き方をしっている問題が出れば80点~90点とれるが、全く知らない問題なら40点~50点くらいしかとれませんでした。これは危険だし、信頼感が全くなかったので、私は事例Ⅳは40点の足切り回避を目指すことにしました。

そして、その分、事例Ⅰ~事例Ⅲまでで60点以上かつ事例Ⅳの差分20点を貯金するという戦略を取りました。

つまりこういうことです。

  • 事例Ⅰ 70点
  • 事例Ⅱ 65点
  • 事例Ⅲ 65点
  • 事例Ⅳ 40点   合計240点

なので、私は事例Ⅳは経営分析と記述問題を完ぺきに仕上げることだけに集中しました。

CVP分析は解けたらラッキーだし、NPVは減価償却費だけは書くと決めました。

あとは計算過程や分かっている事実を書いて採点者にアピールすることで部分点をもらう作戦です。

その分、事例Ⅰ~事例Ⅲで貯金を作る必要があります。

ただ、事例Ⅰ~事例Ⅲは毎回聞いてくることは似たようなことですし、事前対策をしやすく得点も安定的にとることが可能です。

詳しくは別の記事で紹介しようと思いますが、下記でも勉強法を紹介しているので参考にしてください。

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ふぞろいをやりこめば大体何点取れるか分かる

私の場合、ふぞろいな合格答案で採点してたので、どういうキーワードやフレーズに何点くらい入るというのがなんとなくわかるようになりました。

なので、過去問を解いて自己採点する前に、自分で「この回答は大体70点くらいだな」と予想した上で、採点してました。この習慣によって、本番当日も、回答を書いた後に、「問1は17点くらいかな、問2は14点かな」と予想してました。

R5の試験時は以下のような自己採点でした。

  • 事例Ⅰ 70点
  • 事例Ⅱ 60点
  • 事例Ⅲ 70点
  • 事例Ⅳ 40点  240点

そして、返ってきた点数が以下の通り。

  • 事例Ⅰ 65点
  • 事例Ⅱ 62点
  • 事例Ⅲ 71点
  • 事例Ⅳ 53点  251点

この結果から、ふぞろいの回答方式に特化して勉強すれば合格できることと、事例Ⅳは多くの受験生が解けないので、かなりの傾斜配点になっていることを確信できました。

ですので、過去問を解くときに自分なりに何点の回答が書けたのかを考えながらやっていくと本番当日も落ち着いて試験に臨むことができるので、かなりおすすめです。

かなり脱線しましたが、診断士には天才肌タイプと凡人タイプの2種類いるので、自分がどのタイプかを見極めて、自分に合ったタイプの勉強法を実践しないと全く身につかず、苦労することになるので注意してくださいね。

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この記事を書いた人

中小企業診断士。
17年以上の経理実務経験に裏打ちされた経営改善・コスト改善施策のご支援をいたします。

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